2025/7/20-2025/7/22
先天的定義の構成
これまでの課題である先天的定義の構成について考えてみる。
先天的定義としては、刺激の元になる定義であるため、
身体内外の変化に対する要素の定義という事になる。
一応補足的な事を書いておけば、
先天的定義からの刺激の構成は、
身体外部または身体内部の変化をきっかけとして、
特定の神経細胞ネットワークが半自動的に励起されることで、
事象再生の場の仮想的空間内に構築される自己身体上に現れる、
身体的・感覚的状態という事になる。
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今回の結論を先に書いておく。
身体外からの情報の受容の場合:
(選択)身体の器官・臓器
+
(有無)受容体
+
(選択)要因の選択
+
(可否)受け入れ・無反応
+
(スレッショルド)比較量
+
(事象)刺激が構成できる変化(自然法則による事象)
↓
(定義)先天的定義
身体内からの情報の受容の場合:
(選択)身体の器官・臓器
+
(有無)ホルモン・神経伝達物質の受容体等(化学的・物理的な変化の受容体)
+
(選択)要因の選択
+
(可否)受け入れ・無反応
+
(スレッショルド)比較量
+
(状態)刺激が構成できる身体内の変化(状態)
↓
(定義)先天的定義
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以降、この分類と構成にたどり着いた考え方の経緯について書いておく。
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2025/7/20
身体外の変化の先天的定義について:
身体外から感覚器官の受容体を通して受容する変化情報については、
自然界の自然法則から成る事象について定義することになり、
この定義は、身体という境界を持つ二面性、
自然界の事象と自己の身体性を繋ぐ定義、という事になる。
つまり、身体外から受容する変化については、
先天的定義から身体の境界に接する刺激を構成する事で、
変化を刺激とする一面に対して、
身体表面を自己の外殻として刺激を張り付けるような形で相対する面とし、
自己の存在と身体性、変化に接触する自己、これを一度に再現しようという事になる。
つまり、定義の階層と二面性の考え方において、
自然界の事象:(身体性):自己
は、
存在:(定義):存在
こういうことになり、
この二面性を持つ定義が先天的定義という事になる。
そして、この刺激の構成は、
「事象再生の場」において、
変化を刺激として、刺激が身体に接触した状態として、
自分の身体を構築する事になる。
そして、自分の身体に刺激が接触した状態として連続性を維持すれば、
知能にとって、刺激に接した自分の身体が連続性を持ち、
刺激の認識を行うことが出来るようになる、というわけである。
また認識は、この刺激が接触した身体を知能自身が「事象再生の場」に構築する事で、
その存在自体が知能の観測対象になっている、という事になる。
現時点では、身体外の変化、特に自然界で起こる事象については、
身体の感覚器官の受容する情報の選択性が決まっている為、
定義はそこまで難しいものではないと考えられる。
つまり、例えば視覚の受容体で色の情報が錯体細胞で選択的に受容されることなどを考えると、
この色の情報を事象再生の場の身体上の目の受容体の位置する箇所に、
指定された色を設定すればよい、という定義で構成できる事になる。
つまり、簡単な考え方としては、
事象再生の場で構築される身体は、感覚器官の受容体で受容できる情報を受容体の位置に張り付ければ、
それで身体性に至る、という事になる。
つまり、この場合の身体は知能にとっては客観的ではなく、主観的、主体性を持つ自分、
という事になる。
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身体内の変化の先天的定義について:
これまで特に難解な問題であると考えてきたのは、
この身体内の変化についての先天的定義という事になる。
およそ主観的・感覚的なものや、感情、内分泌系のホルモンなどによって現れた身体の状態、
これらの身体内の状態の変化は、明示的な状態としての定義が存在しない。
現代科学においてもある程度の分類はできているが、
それでも明言できるような分類には至っていない。
つまり、現時点では身体内の変化についての定義は困難である、という事になる。
ただ、それでは進展が無いので、今回はこの身体内の変化について、
どうにか明示的な分類ができないか考えてみる事にする。
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身体内の変化の分類と定義の案:
例えば、
定義の構成レシピ案:
不安が未定義の事象の刺激とみぞおち辺りのモヤモヤとした感覚の合わさったもの。
状態のベクトル化案:
LLMのトークンの様に身体内の状態について要素のベクトル化を図る。
発生プロセスからの構想:
知能の発達プロセスから身体内の変化が構成されているとして、その過程を考える。
いずれも明記は出来ないが、
要因を抽出して要素の意味合い毎に分ける事で条件を抜き出そうという事になる。
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前提として、
恐らく、これらの身体上に現れる状態を表現する用語、トークンが存在するという事は、
人間の知能の歴史において、
ある身体内の状態に対して、これらの用語を用いる事を決めた人が居て、
少なくとも共感できた人がいて継承された、ということになる。
つまり、個体によって程度の差こそあれ、
共通する身体内の状態変化が存在している可能性がある、
ということになる。
様々な用語・トークンを眺めていると、
その共通する本質は、恐らく2値、つまり、二面性、
生命における「受け入れ」と「反発」があり、
これに他の対象が関わる事で、各トークンなどの表現に繋がる、
ということになるように見受けられる。
つまり、
受け入れまたは反発+対象→状態変化
であり、対象の受け入れによって現れる変化と、
対象への反発によって現れる変化が存在し、
身体の状態変化に対してさらに現れる表現のような感じがする。
恐らく身体内の変化を刺激として構成している状態は、
この刺激が知能にとって意味があると選択された結果、という事になるため、
受け入れにしても反発にしても、
知能にとっては有用であるという判断が下された結果、という事になる。
つまり、この「有用」の意味する所が、先天的定義の共通する要素になっている、という事になる。
逆に言えば、刺激が構成できない身体内の変化は、
まず、先天的定義からは外すことが出来る、という事になる。
つまり、後天的な表現も元は先天的定義で身体内の変化を表している表現であるが、
この場合にだけおいて言えば、
後天的な抽象的な表現とそうでない表現で、まず二分できる、という事になる。
先天的定義が身体性に関わるのであれば、
上記の二分した内の「刺激が構成できる身体内の直接的な変化」には、
必ず特定の身体の部位に関連しているはず、という事になる。
そして、恐らく身体の部位によって、
受け入れと反発の個別の必要性について、
ある・なしの定義があるのではないか、という事になる。
つまり、身体の部位によって、
単に受け入れるだけ、反発するだけ、
どちらの可能性もある場合、という定義がある。
逆に、受け入れる事も反発する事もない変化はない、という事になる。
ということは少なくとも人間の器官、臓器で分類できる事になる。
人間の身体の器官、臓器にホルモンの受容体が存在するかどうかで、
これに関連した身体の状態も分類できることになる。
ということは現段階で先天的定義の分類を上位から考えると、
身体の器官・臓器
+
ホルモンの受容体
+
受け入れ・反発
+
刺激が構成できる身体内の変化(状態)
↓
先天的定義
ということになる。
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2025/7/21
昨日考えた内容について新たな気づきは、
「受け入れ」と「反発」において、
生命体としての情報の扱い方について考えると、
「受け入れ」は「選択的な受け入れ」であり、
「反発」は「無反応」「非受容」に近いものであるという事に気付いた。
つまり、感覚器官や、各組織におけるチャネルなどを考えると、
ある特定の物質に対してのみ受容であるとか、透過などを許容するが、
それ以外の対象については無反応である、という事になる。
つまり、昨日の先天的定義の分類方法を修正すると、
(選択)身体の器官・臓器
+
(有無)ホルモンの受容体
+
(選択)要因の選択
+
(可否)受け入れ・無反応
+
(状態)刺激が構成できる身体内の変化(状態)
↓
(定義)先天的定義
つまり、これを逆に辿ると、
先天的定義が存在して、この定義によって状態が現れた場合、
受け入れがあり、受け入れの要因が存在し、
要因の受容体が存在し、その受容体の配置された器官・臓器を持つ。
という事になる。
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2025/7/22
昨日までの内容について考え直してみる。
大前提として、個体差による感覚や表現の違いがある事は分かっているが、
今回については、あまり考慮せず、一般的な表現で表す事に努める。
先天的定義が刺激を構成する為の定義であり、
刺激が身体を介し、知能に対して、必ず何らかの変化を感じさせるものであると考えると、
特に身体内の変化から刺激を構成する場合の要素は、
以下の通りであり、
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(選択)身体の器官・臓器
+
(有無)ホルモンの受容体
+
(選択)要因の選択
+
(可否)受け入れ・無反応
+
(状態)刺激が構成できる身体内の変化(状態)
↓
(定義)先天的定義
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この構成の各要素について詳しく考えてみると、
「(選択)身体の器官・臓器」
これは、身体内の変化は、必ず身体の部位、臓器または器官のいずれかに対して、
ある特定の感覚の表現をもって表される事になる。
例えば空腹という刺激では、胃のからっぽ感であるとか、筋肉の脱力感であるとか、身体の軽さ、
そういった感覚を刺激から得る。
これらの刺激の感覚無しに、空腹を感じる事は無い、という事になる。
つまり、もしこれらの感覚を表すための身体部位が無ければ、
この感覚は表すことが出来ず、当然知能においてもこの変化を刺激として構成したとしても、
それを表す場が無い事になる。
つまり、恐らく間違いなく、身体内の変化は、その変化を表すための身体の部位を必要とする、
という事になる。
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「(有無)ホルモンの受容体」
これは、今日の時点では、考え方は拡張されて、
ホルモンや神経伝達物質、化学的、物理的な変化に対する受容器官が存在する場合、
という事になる。
逆に言えば、受容体が存在しなければ、変化のきっかけを捉えられない事になり、
刺激そのものの構成に至らない事になる。
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「(選択)要因の選択」
これは、上記の受容体に対する「選択性」という事になる。
つまり、先天的定義から刺激を構成する場合に、
その最初のきっかけとなる要因に対しての選択性であり、
特定の化学物質、物理変化、に対する要因の特定という事になる。
つまり、上記の受容体では、この要因の選択対象のみ受容可能という事になる。
化学的、物理的に似ている受容対象が選択対象になる可能性はあるが、
基本的には要因の選択は固有の対象に特定されると考えられる。
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「(可否)受け入れ・無反応」
化学的、物理的な平衡の概念があることから、
変化はこの平衡状態の不均衡により生じる状態である、という事になる。
つまり、対象の存在の有無、量の変化などである。
イオンチャネルなどにおいては、ある濃度の差により変化を受容する事になるが、
変化を受容した後、元の平衡状態に戻すまでの間、この変化を受容できない期間が存在する事になる。
この場合、受容体や要因が存在しても、反応できない事になる。
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「(状態)刺激が構成できる身体内の変化(状態)」
これは、実際に身体上に現れる、感覚として感じられる状態、という事になる。
例えば、不安時のモヤモヤ感であるとか、怒りの時の毛の逆立つ感じや、
空腹時の何とも言えない不足感、など、
実際に身体上で感じられる感覚である。
各言語で様々な表現や用語が用いられているが、
意味が共通する用語は多いはずであり、
これらが「刺激」そのものを表す用語であるとも考えられる。
つまり、これらの感覚を表す表現や用語そのものが、
刺激の種類であると考えられる事になる。
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「(定義)先天的定義」
上記の定義を「刺激」毎に分けると、
それが「先天的定義」の分類になり、
各要因の定義された内容が、刺激の定義であり、
先天的定義の定義、という事になる。
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刺激の定量的な要素(追加):
現在の要素の分類で言えば、
各要素はあくまで定性的であるだけで、定量的ではない事になる。
今後、分類や特定が進んだ後は、定量的な分類も必要になる。
この定量的な要素が含まれれば、
先天的定義の分類の項目に
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(スレッショルド)基準量
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が足されることになる。
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今回のまとめ:
身体外の変化に対する刺激の構成は、
自然界の事象としての変化をきっかけとするため、
定性的にも定量的にも、分類や明示は困難とまではいえないと考えているのだが、
身体内の変化に対する刺激の構成は、
その刺激自体が主観的な表現にとどまる事が多い為、
今後の考察の進展の期待を込めて、
明示をさけて、ある程度の思考の余裕を持たせた。
まだ、たたき台的な要素も強いが、
今後の思考に役立てていくつもりである。
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今回はこの辺で。
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