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更新番号:
003
更新・日付:
2025/5/16
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人工知能理論のまとめ(意識:consciousness)
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意識とは:
簡単に言えば、
「刺激の認識」または「概感の想起」を連続的に行っている事で、
その刺激または概感に含まれる自分の存在情報の連続性が、
知能の観測により「意識」として感じられるものとなる。
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人工知能理論における定義:
意識は何か特定の機能として存在しているわけではなく、
認識または想起を連続して行っている状態に対して、
知能が認識対象の刺激、または想起対象の概感に含まれる「自分」の情報の構成物に対して、
「自分」が連続的に存在している様に感じる事を、
自分の存在の「意識」として感じているという事になる。
つまり、
刺激と概感に対して認識や想起をするという知能の働きにおいて、
そこに含まれる「変化情報+自己情報」を、「変化を感じている自分自身」として知能は知る事になる。
それは、
この「変化情報+自己情報」から成る情報を、
知能が観測すると、自分の定義から再構成された存在として、
「自分」が存在している事になるというわけである。
そして、その認識と想起の連続性において、
知能の観測も連続性を持ち、「自分」の存在の連続性に繋がる。
結果として「自分」が連続的に存在する「意識」となる。
つまり、意識が存在して自分を見知っているわけではなく、
自分が連続的に存在する事に対して「意識」の存在が感じられる事になるわけである。
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最新の意識に対する詳細は
「420:刺激と概感とその連続性」
を参照のこと。
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これまでの「意識」に対する考え方の変遷:
参考:159:睡眠中の刺激と意識
「連続して想起された刺激を認識している状態」
参考:223:自我の解明・その3・意識の解明
「覚醒状態として意識があるという状態は、
個体の体内または体外から感覚器官を通して刺激を認識する場合と、
脳内から記憶として保持している刺激を想起して、その刺激を認識する場合のどちらかを、
連続して行っている状態のことを言う。」
参考:330:人工知能の意識の再現
意識には目的や欲求が必要である事。
認識だけであれば、刺激と自分の再構成でできるが、
意識には、その認識自体を自発的に行う必要がある。
この際に重要なのが、目的や欲求の刺激の認識であり、
この刺激の認識の存在の上に、関連する刺激の認識が生じる事で、
目的や欲求に対して、意識的に認識した自分と刺激が存在する事になり、
この状態が意識と言えるものとなる。
参考:359:刺激と認識と意識の構成イメージ
359に認識や意識のイメージを掲載している。
参考:365:認識と意識の構成
感覚器官から受容する刺激と、想起によって自分を刺激として再構成した場合に、
それぞれが別々に認識される事で、
刺激の存在を意識する場合と、自分の存在を意識する場合の2つの意識が存在する事になる。
また、意識される刺激の認識の存在場所は感覚器官の位置であり、
このために身体上に感覚器官が必要という事が言える。
参考:364:意識の定義とその発生に必要なもの
「刺激の再構成時の自分の存在は、
それ自体では単なる事象の存在に過ぎないが、
その自分自身が、本能や目的等の欲求を持つ事によって、
その自分自身に対してどうにかする、という、
この「どうにかする」機能が知能であり、
この知能の働きによって、自分自身を目的の為に活動させる、
その働きこそが「意識」という事になる。」
自分に対して刺激の変化を受ける時、
知能は、その変化に対しての対応を決定する事になる。
この時、刺激の認識において、
刺激と刺激を受けた部分の自分の再構成の関連により、
刺激を受けた自分が構成される。
この存在を知能は観測者として観測することが認識となり、
その認識が維持される事によって知能は、
この存在の意識を観測する事になる。
つまり、自ら何とかしようとする自分を観測した知能が、
この自分の存在について認識をしたり、意識したりすることになる。
意識は知能の観測者たる機能の結果として生じるもの。
認識は状態の観測であり、意識は認識の連続性に見られる状態という事になる。
参考:367:意識の二面性
意識は、刺激の発生源によって、
周囲を意識する場合と、
自分自身を意識する場合の2つが存在する。
参考:377:刺激の選択と認識・その2・人工知能への実装の補足と意識の定義
意識の二面性として定義すると、
先天的定義側の自分:(意識):後天的定義側の自分
こういうことになる。
意識は常に選択によって、
先天的定義側の自分か後天的定義側の自分の、
どちらかの刺激と自分を認識することであり、
その認識は、
先天的定義側の刺激か後天的定義側の刺激の、
どちらかの刺激と自分を再構成する事である。
参考:382:認識の際に自分の再構成が起こる理由
「つまり意識の二面性と同様に、認識にも二面性があり、
先天的定義の刺激:(認識):後天的定義の刺激
主観の自分:(認識):客観の自分
の結果として、
先天的定義側の自分:(意識):後天的定義側の自分
という意識に繋がっているのではないかと考えられる。」
つまり、意識は認識を元にして成り立つ事象であり、
認識において、刺激が、
先天的定義+自分で成り立つ場合は個体の実体としての自分を意識し、
後天的定義+自分で成り立つ場合は仮想のイメージとしての自分(=自我)を意識する事になる。
参考:404:定義と意識の構成
404の内容から意識についてまとめると、
知能内における入力と出力の関係の定義が存在し、
その定義によって知能は事象を観測するという事になる。
知能による観測は、実際に見て観測するという事ではなく、
入力した情報に対して決まった反応が出力として生じる事、これが「定義」であり、
この入力と出力の関係を定義する、この定義が入出力とセットで働くことが、
知能にとっての観測になるという事である。
なぜ観測にいたるかと言うと、
入力に対して出力が定義を通して起こる際に、
自分の情報が構成されるため、
知能にとっては変化と関連付けられた自分が構成される事で、
変化を受容している自分が存在する事になり、
自分が変化について認識や意識をしていると感じる事になる。
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更新:日付 番号
2024/6/21 001 新規作成
2024/11/15 002 内容追加
2025/5/16 003 内容更新 意識対象の概感・想起の追加
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