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更新番号:
003

更新・日付:
2025/6/28
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人工知能理論のまとめ(認識:cognition)
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認識とは:

生命が感覚器官で身体外・身体内の変化を受容した後、
この変化情報から知能が持つ定義を使って刺激を構成し、
この刺激を知能が観測する働きが認識である。

つまり、

刺激の知能による観測が「認識」という事になる。

知能における情報操作の機能としては、
刺激として構成された情報を事象プールに配置、
この刺激を、知能の観測対象として事象プールから選択された場合に、
事象再生の場に事象として構築される事。

この場合の認識の定義を言い換えると、

事象再生の場に刺激が構築される事が「認識」ということになる。

事象プールからの選択は、
ある瞬間における事象プール内の刺激または概感の中で、
最も強い情報が自動的に選択される。

「刺激」の構成や「事象プール」、「事象再生の場」、「知能の観測」については、
それぞれの項目を参照されたし。
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強い人工知能の為のもう少し詳細な認識の解説:

認識するという事は、知能が事象の変化を知るという事であり、

変化の情報は、知能内においては刺激または概感として再構成され、
刺激や概感の構成は「変化情報+自己情報」という形であるため、
変化を知る「自分」については2つ存在し、
それは認識と想起に対してそれぞれ存在する事になる。

認識→知能の観測→(刺激に含まれる変化→関連付け←刺激に含まれる自分)

想起→知能の観測→(概感に含まれる変化→関連付け←概感に含まれる自分)


※ここでの「関連付け」の意味:

「変化情報+自己情報」の関連の事。

知能内の、特に定義を構成する神経細胞ネットワークにおいて、
これらの定義に関連する神経細胞が連続して、またはほぼ同時に励起にされることによって、
同一の情報として情報が再構成され、「存在」すると感じることが出来るようになるという考え方。

神経細胞のシナプス結合を介した直接的な関連ではなく、
ある神経細胞の励起に対してネットワーク状に全体が関連して励起されることで、
情報の関連が行われるのではないかと考えられ、
この場合、変化と自分の情報が同時期に励起される事で情報が関連付けられると考えられ、
自分が変化を受けたという「刺激」や「概感」が「存在する」「実在した」事になる。

この場合、それぞれの情報が単独では存在しえない、認識できないという事になり、
また、励起は一度きりで完了するものではなく、認識が継続している間は、
継続的に励起が引き起こされている事になる。

「(自我)意識」が認識の連続性によって「連続した存在」として自分が存在するような感じがするという考え方は、
この予想を元にしている。
(参考:403:認識と身体性)
(参考:407:認識と意識)


一般的に認識されている概念としての「認識」は1つの意味であると考えられているが、
この人工知能理論においては、
認識が存在しているという事は、認識が二面性を持つという考え方になる。

つまり、認識は情報としての二面性を持ち、

変化面→認識←自己面

つまり、刺激を知能が観測する事は、
刺激の構成である「変化情報+自己情報」を知能が観測する事であり、

刺激の変化情報の観測:(認識):刺激の自己情報の観測

こういう二面性を持つ事になる。


※認識の存在の確定(知能による観測):

事象の存在を確定するためには事象が二面性を持つ必要条件がある(二面性理論より)。
知能が事象が存在すると確定する(観測する)ためには、
認識の存在の確定についてもこの条件は必要で、
この場合、認識を確定する為の二面性が変化と自己に対する「知能の観測」という事になる。

詳細は「知能の観測」を参照の事。

※認識と意識の関係

意識の二面性は、この刺激の認識と概感の想起のそれぞれの連続性による二面性である。

つまり、

認識の連続性:(意識):想起の連続性

こういう事である。

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これまでの「認識」に対する考え方の変遷:

参考:225:認識の解明の進展
認識における刺激の励起状態の維持の必要性について解説している。

参考:330:人工知能の意識の再現
意識の前提となる認識について解説している。

参考:359:刺激と認識と意識の構成イメージ
359に認識や意識のイメージを掲載している。

参考:382:認識の際に自分の再構成が起こる理由

「つまり意識の二面性と同様に、認識にも二面性があり、
先天的定義の刺激:(認識):後天的定義の刺激
主観の自分:(認識):客観の自分
の結果として、
先天的定義側の自分:(意識):後天的定義側の自分
という意識に繋がっているのではないかと考えられる。」

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更新:日付 番号
2024/6/21 001 新規作成
2025/1/18 002 入出力と定義、二面性の観点について追加と全体見直し
2025/6/27 003 想起と合わせて定義を更新「認識とは」加筆・修正
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