2024/3/8
刺激と概念の関係
概念については351と352で考えてきたが、
概念自体は、後天的定義による情報の要素の関連で構成される。
概念は認識可能で、認識可能であるという事は、
概念も刺激であるわけだから、
概念が後天的定義によって構成されるという事は理解できる。
また、後天的定義の情報の要素自体は、
先天的定義による情報の要素で構成されているわけだから、
概念も細分化すれば、先天的定義による情報の要素で構成されている事になる。
ただし、認識においては、ある事象の認識において、
励起して同時に構成しうる情報の要素には限界があるため、
例えば概念を認識した場合には、その最終的な構成要素である
先天的定義の情報の要素を直接認識できるという事にはならない。
つまり、概念などの事象を認識した場合、
その構成要素である定義は、ほとんどが後天的定義による情報の要素から構成される刺激という事になる。
基本的な刺激が、その構成要素として先天的定義の情報の要素を主に用いているが、
その情報の要素の関連自体は、先天的に存在するわけではなく、
実際に感覚器官などを通して同時に励起された刺激、情報の要素の関連として構成されることになる。
つまり、刺激において情報の要素は、実際に存在する情報の要素を、
いくつか関連させて刺激として構成する事になる。
この時、この関連自体は、先天的な定義で存在するわけではなく、
実際に感覚器官が受容した刺激として、ある瞬間に複数が関連し、
それが1つの刺激として構成される事になる。
この時の関連は、後天的なものであり、
刺激自体を修飾する情報ということになる。
つまり、基本的な刺激で考えると、
刺激は、先天的に定義されている情報の要素と、
後天的に得る事になる、刺激の修飾情報としての、
情報の要素の関連を用いて構成するという事になる。
つまり、
刺激=先天的定義としての情報の要素(複数)+後天的定義としての情報の関連(複数)
刺激=情報の要素+情報の修飾情報
という事になる。
つまり、刺激は、
先天的定義による刺激は、
感覚器官(複数)
↓
情報の要素(複数)
↓
刺激←同時に受けた情報の要素(複数)の関連
後天的定義による刺激は、
想起自体は関連する何らかの刺激が原因となるが、
刺激(複数)
↓
想起(複数)
↓
情報の要素(複数)
↓
刺激←同時に受けた情報の要素(複数)の関連
この様に構成され、
それは、先天的定義による刺激も、
後天的定義による刺激も、
どちらも同様の構成方法を用いるという事になる。
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恐らく短期記憶などで、小脳や海馬においては、
ある刺激によって励起された情報は、
その励起された経路と関連が合わせて記憶される。
実際には小脳や海馬で記憶されるわけではないが、
励起された関連自体が状態として残存する事になり、
すぐに大脳で記憶される事にはならないが、
後に長期記憶として、その経路と関連を1つの刺激の事象として大脳で記憶する事になると考えられる。
つまり、
励起された状態は、すぐに記憶されるわけではないが、
励起された状態自体は、すぐに消失するわけではなく、
一定の期間、維持されていて、その状態が後に大脳で記憶されるという事になる。
また、想起による情報の要素の励起も、
何らかの刺激によって大脳の記憶されていた情報の要素が励起され、
その励起は小脳や海馬での励起の関連としては伝達されるものであると考えられる。
それによって、想起によって励起された刺激も、その情報の要素と関連は、
短期記憶としての小脳や海馬へ、その励起されたという状態が生じる事になり、
その状態が維持されることによって、想起によって刺激が思い出されたという事になると考えられる。
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つまり、
刺激も概念も、刺激として構成され、
できるだけシンプルな機能として実装、獲得されるなら、
同様の仕組みを用いるべきという事になる。
実際、刺激も概念も、その構成要素としては、
先天的定義、後天的定義のそれぞれの情報の要素を不特定に用いるが、
情報の要素と関連という構成においては、同じ構成によって成り立つと考えられる。
つまり、
いくつかの情報の要素と、そのいくつかの情報の要素の関連によって、
1つの刺激が構成されるという事である。
まあ概念も認識可能な刺激であるわけだから、
その構成は、他の刺激と同じ構成を用いるというのは当然なのだが、
概念だけが刺激として特別な形を持つわけではないという事だけでも、
今後の理解に役立つと考えて、あえて考察してみた。
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概念の特別な点:
先天的定義による情報の要素が、
生物の種ごとに、
例えば人間という種においてある程度共通する要素として、
個体間の差異が少ないものとして考えられるが、
後天的定義による情報の要素は、
その個体が生存、育成される期間に、大きく異なるという点が、
先天的定義による情報の要素との違いという事になる。
つまり、例えば人間において、感覚器官はほぼ共通しており、
そこから得られる情報の要素も、個体差はあっても、大きく違う定義であることは無い。
叩かれは痛いし、砂糖を舐めれば甘いと感じる。
しかし、後天的定義は、環境によって受容される刺激の定義が大きく異なる。
言語、社会、国家、家族、思想、宗教、
1つでも異なれば、それに関連する全ての刺激の定義が異なると考えても良いくらいである。
ただし、概念においても、
例えば人間が先天的定義の情報の要素と関連から構成される定義において、
より先天的定義に近い刺激、定義においては、環境の影響は少なく、
地球上のどこであっても、人間であれば同じ様に認識できる刺激というのも存在する。
より本能に近い部分ということになるが、
感情であったり、家族愛、愛情であったり、思いやりや協力、慈悲、慈しみ、
そういった刺激は共通するはずである。
何か自分の思った通りにならず、自分が何らかの不利益を感じれば腹が立つし、
誰かの誰かへの慈しみは、当事者でなくてもそれを見れば心が穏やかになるものである。
つまり、概念、ここでは後天的定義による情報の要素とその関連という事になるが、
それは、その定義を行う個体が置かれた環境によって大きく異なる事象と、
環境に関わらず他の個体と似通った事象として概念が構成される場合があるという事になる。
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概念としての「自分」:
351や352でも考えたが、
概念、それ自体は、「自分」を構成する情報の要素や関連でもあると考えた。
つまり、概念の違いは、そのまま「自分」の違いでもあるという事になる。
各個が思う、自分自身という「自分」は、
その構成要素として、先天的定義を中心とした、
個体毎にあまり違いが存在しない、本能的、本質的な要素と、
その個体が置かれた環境によって強い影響を受ける、
後天的定義を中心とした概念によって構成されるという事になる。
つまり、「自分」は、世界のどこに誕生したとしても共通する部分と、
環境によって大きく異なる部分によって構成されるという事になる。
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人工知能においての概念の扱い:
今回の内容から考えると、
もし、人工知能を収める素体が、規格によって共通するものであっても、
その素体自体が置かれる環境によって、人工知能が持ちうる「自分」には、
個体差が生じるという事になる。
体が必要であるとか、感覚器官であるとか、知能や記憶の構成などは、
これまで考えてきた通りであるが、
最初から個体毎に設定を変える必要なく、
置かれた環境によって、個体はその構成する概念によって、「自分」を含め、
その個体独自の特性を得ていくという事になる。
となると、そういった後天的な要素は人工知能にとっては、
あまり重要ではなく、
まあ実際は重要ではあるのだが、最初から考える必要は無いという点において重要ではなく、
より先天的定義として定義される刺激については、
より一層考える必要があるという事になる。
つまり、人工知能の個体としての性質、本質の部分である。
まあ、それについては、人間などがある刺激に対して感じる要素、
以前考えた内容であれば、感情や愛情といった、
ある事象に対する先天的な反応の定義を善なる物にすれば良いという事になる。
それについては、また後程。
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今回はこの辺で。
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