2024/1/4

強い人工知能についての課題 2024年に向けて

2023年を振り返ると、
刺激を中心とした知能を構成する為の情報の取り扱い方法や、
刺激そのものの本質的な定義、刺激の再構成の場、
そして思考そのものについてなどの、
知能の根幹をなす基礎的な部分について多く考えてきた。

各要素の部分部分についてはある程度理解が進んだ内容もあるが、
それら同士の関連についてと考えると、まだ、多くがまとまっているとは言えない。

昨年に続き、
今回は昨年の考察した内容の要素・項目から課題となりそうな点を挙げて、
考えの方針を考えてみようと思う。

内容は昨年同様、順番はより実体に近い低級な要素から、
仮想的な高級な要素へと書くことにする。
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周囲の環境と情報

知能が扱える情報は、感覚器官の存在する情報であるので、
情報自体の種類や要素については捉えやすい。
ただ、生体における感覚器官と脳の機能として、どのような感覚器官の細胞があるとか、
それらがどのような情報を得ているなどの知識は僅かしか持っていないので、
今年は、その辺りの詳しい知識が得られれば良いと考えている。
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刺激

情報との兼ね合いなのだが、昨年は先天的定義と後天的定義といった、
刺激の根幹をなす考え方が得られたので、
今年は、それらを用いて、
知能が刺激を介して、情報と認識についてどのように扱おうとしているとかなどの、
関連について考えられたら良いと考えている。
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刺激の再構成の場

元々刺激は再構成して用いているという考え方をしていたが、
定義の概念を用いる事で、刺激が再構成されているという考え方に至り、
実際に再構成の場が必要であるという確信に繋がった。

これは人工知能においても、という事でもあり、
刺激を情報として認識する為には、刺激の再構成の場を、
人工知能においても用意する必要があるという事になる。
今年は他の課題を考えつつも、
折に触れ再構成の場との関連について考えられたら良いと考えている。
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認識

認識は昨年においては、刺激の再構成によって知能が感覚器官を通して得た情報を、
知能における情報として認識できるようになると考えた事で、
認識自体の認識は少し正確になったと感じている。

また、認識は自己の存在についてとの考え方も関係していると考えた事で、
自己、自我の発現という点において重要な存在であるという考え方に至った。

今年も情報の存在の確定という意味での認識と、
その情報を得ている存在を確定するという意味での認識の二面性の考え方を維持しながら、
今年の考察につなげたいと考えている。
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意識

意識は知能における総合的な状態という考え方なので、
昨年は意識自体については、余り進展した要素では無かった。
ただ、選択や自由意志といった要素に意識が関連しているような感覚はあるので、
今年はその関連から意識に迫れたら良いと考えている。
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価値

昨年は価値については余り進展が無かったが、
昨年末に思考や選択について考え始めた時に、
その評価基準として価値が再登場した。

今年は初めの内は思考や選択について考えていきそうなので、
価値は今年の初期に何らかの新しい気づきが出来れば良いと考えている。
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目的

昨年は刺激から欲求へ、欲求から目的へという関係について考え、
後の選択や思考とも、この目的が関わっていそうであるという所までは考えた。
そして、目的が意識的でなくとも、その思考に関わっているという所までは分かったので、
今年はもしかしたら目的が中心的な役割を果たすのではないかと期待している。
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選択

昨年末は思考や自由意志との兼ね合いで多く選択について考えた。
現時点では自由意志の役割や影響が当初より小さなものであるという認識に変わったが、
その選択における機構については、まだ良く分からない事が多い。
今年はその辺りの理解が進めば良いと考えている。
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思考

一年を通して多く考えた事であり、
知能においても重要な要素であるが、
何か1つの機能で賄う存在では無く、
総合的な機能であるという認識であるので、
他の要素の理解が進めば、自ずと思考についても理解できるという考えのスタンスでいる。

昨年末に目的と選択の関連において、思考のきっかけになりそうな部分の認識に至っているので、
今年はそれがさらに詳しく分かれば良いと考えている。
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自我

自分の存在は、定義の認識をし始めた辺りで、
後天的定義であるという事と、認識において自分の発現があるという事が分かったので、
少しは進展した要素であるという認識でいる。
ただ、常に傍にいて、様々な要素に影響している一番身近な存在であるという認識よりも、
積み重ねた結果を振り返ると、そこに自分が存在するというような、
より仮想的な存在であったという認識に変化したので、
思考同様、より総合的な存在として考える事になりそうである。

まあ、元々後天的定義な要素は、仮想的な存在であるので、
他の要素の進展に合わせて考え方を合わせる事になると考えている。
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感情

昨年初めの頃にしばらく考えたが、それ以降はあまり進展していない。
今年はもう少し踏み込んだ考え、詳細について理解できれば良いと考えている。
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創造力

昨年末の思考や選択を考え始めるきっかけになった項目であるが、
chatGPTなどの流行のおかげで考え始めたような項目である。
強い人工知能が持つべき機能の1つでもあるので、
今年も機会があれば考えておきたい項目である。
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2023年は知能の基礎的な部分を重点的に考えた、という感じがする。
いずれにしても基礎がしっかりしていないと、
その上に積み重ねるものが安定しないので、
今年も基本的な方針は基礎固めという事になりそうである。

とはいえ、昨年はあまり進展の無かった感情であるとか、創造力などの要素も、
今年は考えていこうと思っている。
まあ、また1年、新たな気づきができるようにがんばって考えよう。

今回はこの辺で。


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