2023/10/27-10/28

宇宙と数学と知能の定義

数日前にテレビで見た、
NHKの笑わない数学の結び目理論の最後の方で、
ある宇宙物理学者が、
宇宙に存在する自然法則と、
人間の数学が定義する理(ことわり)に対して関係があるのではないかという事について語っていた。

その宇宙の真理ともいえるべき自然法則と数学の関係に対して、
数学は、
人間が発明した理論や定義であるのか?
それとも、それは最初から存在していた定義で人間が発見しただけであるのか?
という事である。

私がこれまで考えてきた知能の機能の点から考えると、
宇宙の自然法則・真理は、人間の有無に関わらず、既に定義されているものであり、
既に存在している。
しかし、宇宙に発現した生命体と知能の存在は、
宇宙の自然法則・真理において、定義が再現される可能性の1つに過ぎないが、
知能が、宇宙の存在とは逆の側から、定義を発見するという活動は、
知能にしかできない活動なのではないかと考えられる。

つまり、人間や知能が誕生する可能性は、
自然法則の組み合わせに従って宇宙の中に存在する。
そして、実際に自然法則として人間や知能として誕生した。
しかし、自然法則や真理を発見、定義しようとするという事は、
宇宙自体が行う事ではなく、人間であり、知能が行う別の定義であるという事である。

つまり、人間が存在していようがいまいが、
宇宙の自然法則・真理は定義済みであり、認識する者の存在の有無に関わらず存在する。
しかし、知能が、新たな定義を行える存在であるわけであるから、
その定義した対象というものは、宇宙に新たな定義を誕生させたという事になる。

人間が存在していなくても、宇宙の法則は存在するが、
「数学」という定義は人間が誕生させたものである。
人間が存在しなければ、「数学」という定義は存在しないという事になる。

そういう点では、数学は人間による新たなる発明であると考えられる。
ただし、定義された事象については、宇宙が最初から持っているもの、
つまり人間の知能においては、先天的な定義を発見した事に該当するという事になる。

宇宙が持つ先天的な定義を、人間の知能が、後天的に定義して、
新たな定義を生み出した。
ということになる。

ただし、人間以外の知生体が存在し、
その知生体が数学に変わる定義を行う可能性はある。

また、人間の知能による定義は、宇宙に対する後天的な定義であるが、
エピジェネティクス的に宇宙には遺伝はされない。
この点だけは、宇宙の定義と人間の知能の定義では異なる事になる。

ということはである。
人間の存在、人間の知能の存在は、
宇宙の定義の組み合わせの関連の可能性の1つが再現されたもので、
人間の知能においては、後天的な定義、想起に該当する。
つまり、宇宙を1つの知能として考えた場合、
人間の存在は宇宙にとって想像や想起によって認識された刺激のようなものという事になる。

つまり、
宇宙が持つ自然法則としての先天的な定義を元にして、
人間の知能が、後天的な定義として、その宇宙が持つ自然法則という先天的な定義を関連付け、
後天的な定義として数学を作り出したという事になる。

つまり、
宇宙にとって、数学とは、
人間の存在によって定義された記憶のようなものという事になる。

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人間の知能が、何のきっかけをもって、
定義を行っているのか、
つまり、認識しようとする刺激を決めているのか、
その辺りのヒントになりそうだったので、
宇宙と数学と人間の知能の関係について考えてみた。

人間の知能にとっての意識的な何らかの力の働きは、
宇宙にとっての後天的な定義として、
人間の働きを考えてみると、
先天的な定義の組み合わせとして発現した存在が、
個別に働き、後天的な定義を行う存在として機能しているという事になる。

つまり、
宇宙にとって人間の知能は、
後天的な定義の存在であり、
その後天的な定義が、独自に別の定義を行っているという事になる。

これを人間に当てはめてみると、
人間が持つ先天的な定義から生じた後天的な定義が、
独自に機能して、別の新たな後天的な定義を生み出している事になる。

この時点ではまだ、その「きっかけ」は不明である。

人間が何のために活動しているのか、という事になる。

人間が、宇宙にとっての意識や自我のような存在であると考えると、
人間にとっての意識や自我のような存在は、どのようなものであるか。

その存在は発現に至る可能性として十分なだけの先天的な定義を持つ。
そして、発現後の活動は独自のモノである。
この独自の活動について解明できれば良い。

これについては難解であるし内容も異なるので
次回、もう少し考えてみる事にする。
今回はこの辺で。


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