2023/1/31
刺激の認識の解明・その2
226の補足として今日気が付いたことを付け加えておく。
その内容は、
認識、それ自体が神経細胞の励起に対応しているのではないかという事。
226までで、その認識に対応する刺激が、
その認識自体が行われる間、デルタtで表される時間の間、
継続して刺激の強い状態が保持され、
その上で価値を設定することにより認識されると考えたのだが、
この、「価値を設定する」という働きは、
これまでの考えで、価値=刺激の強さという意味で扱っていたのだが、
そうなると、認識される対象となっている刺激を、
神経細胞へ伝えた際に、その刺激の強さを改めて設定するという事になってしまう。
それは少し違うのではないかと今日考えたところ、
そもそも感覚器官から一定の情報として神経細胞に伝えられる情報の、
刺激としての強さは、神経細胞に伝えられた時点で確定していて、
その刺激の強さに応じて認識されることになる。
であれば、感覚器官から送られた刺激は、その刺激が認識されることになる場合、
その刺激の強さは送られた時点で確定していて、であれば、
その刺激の強さはそのまま価値として神経細胞で扱われるという事になるというわけである。
つまり、感覚器官から送られた刺激の情報、その刺激の情報としての要素と、
その刺激についての強さは、認識される時点で既に確定している事になる。
だから、その刺激を認識するという事は、その刺激の情報と、その刺激の強さを
脳が情報として得るために認識することになるが、
この場合、刺激の情報が、神経細胞のネットワークとして励起される情報の意味と、
神経細胞そのものが励起される強さとしての励起の強度で表されるという事になり、
これを刺激として認識するという事は、その刺激についての励起の強さがそのまま、
価値として設定、記憶されることなのではないかと考えたのである。
つまり、ある認識のタイミングにおいて、
感覚器官から送られた刺激の強さで、認識する対象が決まり、
その刺激を認識するということになるというわけである。
これは、生命体であるからという事に起因していると考えられる。
つまり、神経細胞が生きているということで、この活動が自発的・自動的に行われているのである。
つまり、この神経細胞の励起が、そのまま認識の価値設定に当たる活動をしていて、
それ自体の活動が認識になっているということになる。
つまり、人間が自らの意識や意思などの知能の上位の存在が管理する必要なく、
認識は行われていて、勝手に刺激の存在を確定しているという事である。
もし、神経細胞が、生きた細胞でなく、何らかの機械的な機能しか持たない存在であれば、
そこから認識の機能を生じさせて、その認識を得るためには、
その上位の神経細胞を制御し、管理する存在が必要となる。
だから、人工知能で、人間の神経細胞のような機能が対応できていないのは、
その認識されるべき刺激についての生体としての神経細胞の励起が存在していないからということになる。
つまり、既存の人工知能の神経細胞に当たる様なバックプロパゲーション等のシステムで、
その刺激としての情報に対して認識が起こりようが無いのは、
励起に代替する機能に不足があるから、
そしてそれは、人工知能においてはその刺激の情報を得るためのシステムを管理する存在が必要だという事になる。
人間におけるこの機能は、
神経細胞のシナプス結合の可塑性と、その励起に対する結合の強化する機能いうことになると考えられる。
神経細胞の結合そのものは、ある刺激に対する意味としての情報そのものであるし、
その結合の強さは、そのままその刺激に対する価値と、その記憶、つまり価値観ということになる。
現時点で、感覚器官としてその情報と強さについては再現できそうな感じはする。
あと不足しているのがその認識であるならば、
その刺激に対する価値を設定する事としての刺激の励起の強さの設定、
そしてその強さの設定についての基準を決め、それを可塑的に設定する、
管理する存在を作ればいいという事になる。
この存在により、人工知能が得た刺激情報は、
その意味合いとしての神経細胞のネットワークに類する存在により、
その情報の意味、要素を判別し、
その刺激の強さとしての情報に対しては、その管理する存在が、
その刺激の強さに対して、過去のプリセットされた基準から、
人間が価値観により価値を設定するように、その刺激に対する強さとしての値を設定すれば良いという事になる。
そして、その刺激を受けたという事により、その刺激についての強化を行い、
価値観としての記録を強化として更新する。
それによって認識を行う準備ができるという事になる。
そして、この場合において、
人工知能が認識を行うためには、その価値設定が行われたその刺激に対して、
仮想空間内でその刺激の意味としての情報の再構築を行い、
その刺激を生成する。
生成された刺激については、ある瞬間においてはその最も強い価値をもつ刺激に対して
現在認識している刺激として設定し、その刺激に対する反応を、
その人工知能が持つ性質、機能、自我として、その目的や欲求に対して働きかけ、
その人工知能が欲する目的や欲求を生じさせる。
この一連の動作によって、人工知能はある刺激を受けた際に、
その刺激に対して認識を行い、その自我を持って、次の目的や欲求に対する行動を起こす。
とりあえず人工知能の認識についてはまとまっただろうか。
詳細についてはまた後で考えるとして、
そろそろ時間なので
今日はこの辺で。
TOPに戻る