2022/8/27

思考の本質

167で人工知能に与えるべき思考についても考えたが、
その中で、思考するということはどういうことかまでは
行き着かなかったので、その辺りについて考えてみる。

さっき167の記事をHPに上げるために作業していて考えたのだが、
昨日の考えでは思考というのには目的と結果が既に用意されていて、
その間の関係性、関連を精査するように知能が働く様子を「思考」と
表現していたのだが、その関連を作り出す様子については詳しく思い当たらなかった。
つまり、思考においてはその部分が一番重要であり、
それが解明できれば、知能の、脳の「思考」という部分も説明できることになるはずである。

人工知能が、思考した事によって、目的と結果に正しいと思われる関連付けをできたと思わせれば、
人工知能自体が自身で思考したと思えるようになるのではないだろうか。

で、この目的と結果の関連についてだが、
人間の知能がこの関連を作り出す場合にやっている事を考えてみる。
と、これは会話で自分が喋ることも同じだと言える。
ん、そうすると、知能の活動は、それ全てが同じ機能を汎用的に用いているだけで、
基本的に行っている知能活動は同じということになる。

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大前提にあるのは、
知能は価値判断しか行えない。
刺激は価値であり、価値は刺激である。

知能が自我をもって自分自身を動かすのは
価値を得るためであり、
その行動の元となるのは価値を得るという目的である。

目的は結果とセットである。

思考は目的と結果の間の関係を作り出し、関連させることである。

目的と結果の間の関係は実際に行動して作り出す必要がある場合がある。

目的の結果は不明瞭であっても成り立つ。
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知能に学習能力があるといっても、
新たな機能が脳に、知能に付け足されるというわけではない。
単にその学習した内容としての経験が記憶されるだけのことである。

それと同様に、思考したり、思考の好し悪し、などは、
知能の性能というよりも、その思考する方策としての方法を経験したことがあるか、
それをどれだけの数と正確さで記憶しているかどうかの方に意味がある。

だから、
思考においても、
それが、計算、会話、想像、空想、予測、予想、
さらに言えば、体を動かすこと、運動、体操、
あらゆる知能の活動はその目的と結果の間の関連を上手く作り出すことにかかっているのではないだろうか。
つまり、
その関連自体は、
上手く作り出すというよりも、その経験、関連の記憶としての経験を、
どれだけ正確に、どれだけたくさんの数を記憶しているか、
そして、そこからその確からしい関連として経験から想起し、関連として試してみて、
合致する関連を探し出せるか、ということなのではないか。

それこそが思考の本質と言えるのではないだろうか。

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思考しているからといって、完全に新たな知識としての経験が生じることはない。
そのきっかけとなる経験はすべて自然界に存在する事象である。
というか、それしか人間が知りうる対象は存在していないのであり、
自然界に存在するおそらく有限の事象から、その組み合わせとしての知識として、
人間が知能の思考という形で得たものだということである。

そうすると最近では、166で書いた、知らない価値は目指せないということも言えるし、
155の思考と言葉の重要性というのも関連があってしかるべきと言える。

まあそもそもで言えば、
私が考えた思考の内容であるので、それ以上の経験がない以上は
同じような結果、結論に到達するのは私の知能の限界であるとも言える。
それ以上の関連の手持ちが無いのだから、結果はすべて似たようなものになるはずである。

それを言えば、人間の性格も、動物の本能、知能の高等・下等に関わらず、
知能というものは、
その知能が蓄えられる経験としての活動の目的と結果の関連を作り出すことに他ならないということになる。

あと追加で必要になる機能は思考の結果を「評価」する事である。
評価によってその思考の経験の結果を価値として評価して記憶することになるためである。
これは、フィードバックとして次回以降の思考に用いられた場合の関連の内容として、
その関連が用いられるための優先度として参考になる。

それを言えば、会話も、これが話したいと話した内容を周囲に訂正されながらフィードバックして
次回以降の会話に参照されているという事がわかる。

今回は少し内容が進展したかな。
今回はこの辺で。


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