2021/6/13
価値の概要
今回は価値についての詳細を詰めてみようと思う。
便宜的に「価値」という言葉を使って表すことになるが、
実際の生命が五感を使って対象を認識する際に、
その対象から得られる刺激について脳内でその
刺激の情報を解読し、それを想起する際に
対象から得られる刺激としての対象の情報と、
その対象の刺激の認識に際して、
刺激情報の解読時に得ららた、それまでの記憶による
対象の持っている価値観から得た価値としての情報をセットにして
対象を想起する形で対象を認識する事となる。
対象→刺激→五感→脳→価値観→価値→想起→対象の認識
それで、価値とは何なのかという事になるが、
価値は、脳が、何かの対象を認識しようとした時に、
その対象を認識しようとするために必要となる情報の1つという事になる。
対象を認識する際には、人間であれば、
五感の1つ以上を使ってその対象から刺激を受けることになる。
そもそも刺激を受けなければ対象がある事さえ分からないからである。
そして、対象から刺激を受けた時点ではまだ価値は設定されないが、
その対象からの刺激を五感で刺激として受けて、
その刺激は脳に伝わることになる。
対象の刺激が脳に伝わった時点では、まだその刺激が何の刺激であるか
脳では認識できていない。
特定の刺激が脳の特定の野に伝わることで、
その刺激が何の刺激であるのかまず、分析されることになる。
刺激によって脳内の特定の野が励起され、
その事によってまず新たな刺激であるのか、過去に経験した見知った刺激であるのかが
自動的に分かる。自動的というか勝手に分かると言った方が良いだろう。
新たな刺激であるなら、脳内にその刺激に関する新たな記録がされることになる。
過去に経験した見知った刺激であるなら、脳内に既に持っている記憶としての刺激から
そのものか、似通っている刺激としてそれに関連した他の記憶の刺激とともに
記憶の刺激が励起されることになる。
この記憶の励起によって想起という形で、その対象から得た刺激が何であるのかの
認識に繋がることとなる。
つまり、刺激を受けた事による記憶の励起によってその対象の記憶に関連する記憶の想起が起こり、
その想起の際に励起された記憶の刺激が認識されることによって、
脳はその対象を認識できるということになる。
そして、価値は、この対象から受けた刺激に対しての、関連する記憶として持っていた
刺激の励起、想起の時点で、その記憶として持っていた刺激が持っている価値観により
対象から受けた刺激の意味として、刺激の価値を決める。
要するに、対象の刺激を受けた時に、その対象が何なのであるか認識しようとした際に、
同時にその対象がどのような意味を持つ対象であるのか決めるのが価値観であり、
その対象を認識した時にその対象について自身が感じる意味合いが価値であるということである。
自分が感じる意味合いとしての価値としては、
自分にとって益であるのか、損であるのかという情報と、
その強さ、大きさについての情報がセットとなる。
益か損かという情報は、つまりはその対象に価値があるのか、価値がないのか、
という情報であり、プラスとなる対象か、マイナスとなる対象か、
という意味を持つ。
これも、概念的になるのだが、対象を認識した際に、自分にとって
益がある対象として認識した際も、必ずしも価値がある、
プラスであるという認識ではなく、「意味のある」という対象としての感覚である。
何かにすぐ役に立つとか、すでに役に立っているという対象を認識することもあるが、
ほとんどの認識については、何らかの意味を持った対象として認識しているに過ぎない。
例えば好きな人が見えたというような場合、
その人を認識した際に感じるのは、何らかのプラスな要素を持った感覚である。
損やマイナスの対象の認識についても同様で、
今すぐ自分が不利益を被っている場合の対象を認識することもあるが、
ほとんどは、その対象を認識した際に、何らかの危険や不安、
嫌な感じの感覚や意味を持つ対象として認識している。
例えば嫌いな人が見えたというような場合、
その人を認識した際に感じるのは、何らかのマイナスな要素を持った感覚である。
価値としてはプラスにしてもマイナスにしても、
その意味合いと、その大きさという要素も持つ。
価値の大きさは、その対象についての意味の強さという事である。
定量的に決められるものではないが、
その知能が持つ価値観の基準で、その対象を認識した際に、その対象に関連して
想起される全ての記憶の要素の絶対値の総和としての大きさを持つ。
ある対象がプラスに非常に大きな強さの価値を持ち、かつ、マイナスにも小さな強さの価値を持つとか、
その逆であるとか、プラスにもマイナスにも大きな強さの価値を持つとか、
どちらも小さな価値を持つとかその総和は絶対値での大きさという強さを持つことになる。
絶対値の大きさと合わせて、そのプラスとマイナスの総和での意味合いという2つの
要素を価値が持つことになる。
価値は大きいが、プラスとしては弱いとか、マイナスとして弱いとか、
価値は小さいが、プラスとしての強いとか、マイナスとして強いとかというように、
価値の大きさとともにプラスかマイナスか、そしてその振れ幅という要素を持つ。
例えば、現在の私にとって気候の温暖化の価値は絶対値として割と大きい印象をもつ対象であるが、
真偽や体感する感覚や、未来への不安の大きさ、人類の対策の効果の期待などを含め、
総和としてややマイナスの小さな不安を感じる程度の対象という認識である。
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